Appleは、自社のHomeKitプラットフォーム向けのセキュリティカメラを開発中であると、台湾の調査会社TF International Securitiesのアナリスト郭明錤氏が伝えています。このカメラは「スマートホームIPカメラ」と呼ばれており、Appleのサプライチェーンの一部である中国企業の歌尔(Goertek)が製造を担当する見込みです。歌尔は既に中国とベトナムに製造施設を持っており、この新カメラは2026年までに発売が予定されていますが、Appleは年間1,000万台の生産を目指しています。
このIPカメラは、iCloud+の一部であるHomeKit Secure Videoサービスと統合される可能性が高く、セキュリティとプライバシー重視のビデオモニタリングを提供することが期待されています。これまでHomeKit Secure Videoは、Eve Homeのカメラなどサードパーティ製カメラを必要としていたため、Apple自身が市場に参入することは、HomeKitエコシステムの重要な拡張となります。現在、世界のスマートホームカメラ市場は年間3,000万から4,000万台の販売が見込まれており、Appleにとって有望な機会となりそうです。
歌尔とAppleの協力関係は、以前のサプライチェーン規制問題による受注減少の影響を受けていましたが、今回の協力再開はAppleの調達戦略における大きな変化の一環と見られています。歌尔は、2025年からAppleの製造責任をさらに多く担うと予想されています。
また、AppleはAirPodsに関しても健康関連の新機能の開発を進めています。新機能には健康管理機能が含まれるとされ、心拍数モニタリングセンサーが搭載される可能性があり、これはAirPodsやPowerbeats Pro 2にも搭載される見込みです。最近の技術革新により、AirPods Pro 2は軽度から中程度の難聴を持つユーザー向けの補聴器としても機能するようになりました。これにより、Appleは製品ラインの多様化と新たな消費者向け健康市場への参入を継続し、収益性の高いAirPods製品セグメントにさらなる価値を加えています。