Apple、スマートホーム市場向けにスマートディスプレイとセキュリティカメラを発売予定
Appleは2025年にスマートディスプレイ、2026年にセキュリティカメラを投入し、AmazonやGoogleとの競争を強化
Appleはスマートホーム分野への取り組みを強化しており、2025年に新たなスマートディスプレイを、2026年にはセキュリティカメラを発売する計画が報じられています。関係者によると、Appleのスマートディスプレイは早ければ2025年3月に発表される見込みです。このデバイスは社内コードネーム「J490」として開発されており、6インチの正方形スクリーン、フロントカメラ、スピーカー、充電式バッテリーを搭載する予定です。スマートホームハブとして機能し、タッチ操作やSiri音声コマンドでHomeKit対応デバイスを操作したり、音楽を再生したり、FaceTimeビデオ通話を行うことが可能です。
このスマートディスプレイは、新しいオペレーティングシステム「Pebble」を搭載し、WatchOSやiPhoneのStandby Modeの要素を融合させたものになると予想されています。また、Handoffをサポートし、Appleデバイス間でのシームレスなタスクの引き継ぎが可能になるでしょう。AmazonのEcho HubやEcho Show、GoogleのNest Hubに対抗する製品として位置づけられており、基本モデルは150〜230ドルの価格帯で販売される可能性があります。また、より高度なモデルも開発されていると言われており、その価格は約1,000ドルになると見られています。
さらに、Appleはホームセキュリティへの統合を深める計画も持っています。アナリストの郭明錤(Ming-Chi Kuo)氏によると、Appleは早ければ2026年にホームセキュリティカメラを発表する見込みです。このカメラは、HomeKit Secure Videoに対応し、エンドツーエンド暗号化をサポートしつつ、IP経由で動作する設計が想定されています。Matter標準との互換性も考慮されており、AppleはGoertekと提携して組み立てを行い、年間数千万台の生産を目指しているとのことです。これにより、グローバル市場でのシェア拡大を狙っています。
加えて、Appleのスマートホーム戦略には、デバイスのヘルス機能の拡充も含まれています。将来的にAirPodsのモデルには、Apple Watchと同様のヘルスセンサーが搭載される予定です。これらのセンサーは体温の測定が可能となり、Apple Vision Proとペアリングした際に空間オーディオを向上させる機能も備わるかもしれません。2025年に発売予定のAirPods Pro 3ではこれらのアップグレードが行われる可能性があり、さらなる機能強化が2026年以降に展開されるとされています。
これらの開発を通じて、AppleはGoogleやAmazonといった競合に対抗し、エコシステムを活用してシームレスなスマートホーム体験を提供することを目指しています。